我が国においては、世界史上類を見ない少子高齢化の進展と、団塊の世代の大量退職にともなう生産年齢人口の減少など人口構造の変化等の要因により、国民医療費の高騰は継続して増加を続け、国民健康保険等保険者の財政基盤に深刻な影響を与えています。

　今こそ生涯現役社会の実現に向けた、保健事業に係る投資対効果等に係る知見の蓄積や、ICTを活用した医療・健康情報の利活用環境の整備など、保険者等が中心となった効率的な保健事業の展開が必要であり、「IoT」や「AI」が進展する時代を背景として、今後の公平・公正な社会保障制度の基盤となる情報連携やマイナンバー制度・カード等の利活用、公的個人認証基盤を活用した健康増進施策の推進など、新たな政策へ踏み出す歴史の変換点を迎えているのかも知れません。

　私共ではこのような状況を踏まえ、保険者・行政関係者・事業者・有識者等が結集し、生涯現役社会の創生に向けて関係者が共同で普及展開活動を行い、互いの課題解決に取り組む場として、また我が国の保険医療制度の更なる基盤強化に向けて、NPO法人 データ・ヘルスケア・イノベーション Japan を創設いたしました。